Little Pains/リトル・ペインズ【監督・ミルダ バギンズカイテ】
Created by
Milda Baginskaite
「小さな存在」の成長には
痛みと癒しがともなう……
脚本・監督／ミルダ バギンズカイテ
英国をベースに活動するリトアニア人の映画、演劇、商業プロジェクトの脚本家、監督。
2018年、New York Children Film Festival にて受賞、
翌年バルセロナ短編映画祭２０１９にて最優秀新進監督賞を受賞して活動を本格化。受賞歴多数。
| 制作： | ピリ ミリ フィルムズ（英国） |
| ソフィー： | ハナ・コルト |
| ジョシュ： | レオ・アシュトン |
| 狙撃手： | ローガン・クレーン |
| エグゼクティブプロデューサー： | 野間省伸 |
| プロデューサー（講談社）： | 神保純子 |
| プロデューサー： | ディーヴァ・ロドリゲス |
| 上映時間： | 19分 |
produced by
シネマクリエイターズラボあらすじ
11歳の少女ソフィーは母親を亡くしたが、現実を受け入れることができずにいる。そして葬儀当日、墓地で偶然行きあった悲しみをかかえる少年の誕生日パーティーを祝おうとするが、そこに「弾」が撃ち込まれて……。「小さい存在」が喪失の大きな痛みに向き合うこと、悲しみは互いに共有することで癒しに変えることができること、を描く。
講談社シネマクリエイターズラボ・第２期優秀賞受賞作
ミルダ バギンズカイテ監督より
『リトル・ペインズ』では、子供たちが悲しみのような「大きな感情」にどう対処していくのかを表現したいと思いました。ただ悲しいと感じるだけでなく、このようなつらい時期を通して生まれる冒険や、「思いがけない友情」を描きたかったのです。
この映画で私は、悲しみのような深刻で重大な問題には耐えられないと考えられがちな子供たちが、じつは「喪失」を理解し対処する独自の方法を持っていることを示したいと思いました。彼らは遊びや想像力を単なる逃避の手段としてではなく、自分の気持ちを整理し、同じような困難に直面している人たちとつながるための道具として使うことができるのです。こうした子どもたちの回復力に光を当て、希望と創造性をもって人生の難局に立ち向かう方法について、子どもたちが教えてくれることを浮き彫りにするのが私の目的でした。
母親のお葬式という現実と、子どもの想像力豊かな世界を融合させることで、悲しみを単なる終わりとしてではなく、新たな始まりや深いつながりに連なる人生の一部ととらえることを、観せてみたいと思いました。痛みの存在を認めながらも、誰かとの一体感の中にある支えや強さに気づくことをテーマにしているのです。主人公ソフィーの目を通して、私たちは喪失と同じくらい、癒しとその発見の旅を体験し、最も暗い瞬間にさえ光と意味を見出すことができることを知ることができると思います。
監督略歴
ミルダ・バギンズカイテは、イギリスを拠点とするリトアニアの脚本家兼監督。『攻殻機動隊』の大ファン。映画、ミュージックビデオ、ドキュメンタリー、演劇にいたるまで広範囲に活動し、受賞歴多数。ベルリナーレ・タレンツ、BAFTAコネクト、ディレクターズUKの選抜メンバーとして後援を受けている。現在長編映画の企画を開発中。
監督作品
Beer (ドキュメンタリー) 2024, 24分
Lia IRL (ドラマ) 2023, 14分
True Colours (コメディ) 2021, 11分
Teddy (ドラマ) 2020, 12分
プロデューサー情報
ディーヴァ・ロドリゲスは、イギリスを拠点とする映画・テレビプロデューサー。BBCの代表的なドラマ「Waterloo Road」とChannel 4のティーン向けドラマ「Hollyoaks」をプロデュースし、映画では、2023年に批評家から高く評価された長編映画「Sky Peals」、短編映画「Bury The Dogs」（Shane Meadowsが製作総指揮）、受賞作「The Witch’s Daughter」（Burn GormanとJo Hartley主演）、Roman CoppolaがNFT資金を提供した短編映画「LIA IRL」をプロデュース。Rope Ladder Fictionの短編映画「Surprise Baby」で製作総指揮を務めた。BAFTA、Royal Television Society、Writers Guild Of Great Britainのメンバー。現在、脚本と監督を務める映画プロジェクトを開発中。