それはDAYS NEOから始まった #18 『カミユ+12』雨蛙ガメ先生×担当編集インタビュー

それはDAYS NEOから始まった #18 『カミユ+12』雨蛙ガメ先生×担当編集インタビュー

マッチング型マンガ投稿サイト「DAYS NEO」から連載に繋がった作者と作品を紹介する「それはDAYS NEOから始まった」、第18回!

今回は2022年9月に月刊少年マガジン編集部・T田(以下、T田)とマッチングし、2024年6月4日(火)より月マガ基地コミックDAYSにて連載開始の『カミユ+12』作画担当・雨蛙ガメ氏(以下、雨)にインタビュー。

T田が惚れ込んだ雨さんの魅力、雨さんの作品づくりへのこだわり、ふたりのマッチングから連載開始までの流れなど、これからマンガ家を目指す方のタメになるお話が盛りだくさんです!

 

『カミユ+12』
原作:三重真流(みえまる) 作画:雨蛙ガメ(あめあがめ)

天才子役と言われながら傷害事件を起こし、幼くして芸能界を追放された主人公カミユ。彼の中には12の人格が宿っていて、カミユの意識を奪っては周囲に被害をもたらし、カミユはその罪を着せられて肩身の狭い思いをして生きている。
そんな彼が12の人格に力を借りて地下アイドルの撮影会で起きた殺人事件を解決する本格ダークミステリ堂々開幕!!

 

登場人物

雨蛙ガメ(@rain_worship)
第15回 月マガコミック大賞デビュー『承認人魚』にて佳作受賞。
第17回 月マガコミック大賞デビュー『KAGUYA姫』にて準入選受賞。
2024年6月4日(火) 月マガ基地 と コミックDAYSにて連載開始 『カミユ+12』作画担当

月マガ T田(@TdaGETSUMAGA)
月刊アフタヌーン → 月刊少年マガジン

「今度は好きなことやってやろう」と思ってマンガを描きました

ーおふたりとも、お忙しいなかインタビューを受けてくださりありがとうございます。
 早速ですが…雨さん、DAYS NEOに投稿したきっかけを教えてください。

雨:
大学卒業後に勤めていた会社の要請で建築士資格取得の勉強をしたんですが、勉強嫌いな自分にとってはすごく苦痛で。資格取得後に「これからは好きなことやるぞ!」って気持ちでマンガを描き始めました。ちょうどコロナの時期で在宅勤務が多く、時間もあったんですよね。

「マンガを描くこと」自体には大学生の頃から興味があったので、まずは一作描いてみよう!ということで作品を仕上げて、Xに投稿してみました。その作品が『見福』です。

ー『見福』が一作目だったんですか!?

雨:
そうなんです。ただ、Xだといいねはつくけど感想をもらうのは難しくて。僕は読者の感想をすごく聞きたかったので、そのあと「作品へのコメントがもらえる」と言われているマンガ投稿サイトに片っ端から作品を投稿してみました。DAYS NEOに投稿したのも、編集者からメッセージがもらえるからです。

ーそうだったんですね。
 DAYS NEO、ご利用いただいていかがでしたか?

雨:
実は、DAYS NEOに投稿してから1年間、メッセージは来ませんでした。その間に他社のサイトでお声がけしてもらって、担当さんがついていました。そちらのほうで作品を一つ描き終えたころに、T田さんじゃない編集者さんから担当希望をいただいたんです。
でも他社に担当さんがいるという状況でマッチングするのが申し訳ないような気がして、承諾ができていなかったんです。T田さんから担当希望をいただいたのは、その一週間後くらいだったと思います。

ーそういったご事情の中で、T田さんの担当希望を承諾されたのはなぜですか?

雨:
そのころご一緒していた他社の担当さんは、直接会って打合せをするスタイルの方でした。僕は当時会社勤めだったのと、東京在住ではなかったので、なかなかスケジュールを合わせるのが難しくて。何もできない時間が多いのがもどかしかったので、心機一転、別の方のお話も聞いてみたいと思っていました。その時にちょうど、DAYS NEOでふたりの編集者さんから担当希望をいただいたんです。

T田:
なるほどね。僕は打合せは対面じゃなくても問題ないタイプですし、相性やタイミングがよかったですね。

雨:
タイミングは本当に”ちょうど”でしたね。

「T田さんとマッチングしよう」と踏ん切りがついたのは、T田さんの編集者プロフィールを読んだときです。僕はT田さんが過去に担当されていた『亜人』や『天国大魔境』を読んでいたし、「アフタヌーン」に連載されている作品に好きなものが多かったので「アフタヌーンのT田さんからメッセージが来た!」ってすごい嬉しくて(笑)。これは話だけでも聞いてもらいたいな、と思って担当希望を承諾しました。

T田さんは経験豊富なベテラン編集者だとわかっていたので、最初に僕が送ったメールで「自分が使いものになるかどうか判断してもらいたい」ってお伝えした記憶があります。

T田:
そんなことも書いてありましたね、そういえば(笑)。

雨:
あとは、担当希望のメッセージに作品の改善点を盛り込んでくれたことが嬉しかったです。あくまで僕の経験ですが、他のサービスでも、最初のメッセージでは作品をベタ褒めしてくれる人が多かったんです。でも、T田さんはただ褒めるだけじゃなくて「後半こうするともっと面白くなると思う」ってメッセージをくれました。そのアドバイスの内容が僕にとってはストンと腹落ちするものだったんです。

T田:
なんでも書いておくもんですね~!

雨:
最初にアドバイスをもらえると、そこで会話のラリーが一つ縮まるじゃないですか。「効率的にマンガ制作に取り組みたい」と強く意識していたタイミングだったので、そのやりとりのスピーディーさにも惹かれましたね。

ー投稿から1年以上経ってからの担当希望…ということですが、
 T田さんはどうやって『見福』を見つけたんでしょうか?

T田:
僕はDAYS NEOの「ランキング」から作品を探すことが多いんですが、そこで『見福』を見つけた記憶があります。ただ、僕がメッセージを送った時には、投稿から1年以上経ってたんですね…。

雨:
そうなんです。ちょうど1年間、全くメッセージがありませんでした。

T田:
担当希望や編集者メッセージがついた作品は「編集者オススメ作品」や「ランキング」の上位に表示されるので、それのおかげもあるかもしれません。最初に担当希望を出してくれた編集さんのおかげで僕が『見福』を見つけられたと思うと、その編集さんには足を向けて寝れませんね(笑)。

雨:
僕も他社での作品づくりが一段落したところだったので、そのときにT田さんが『見福』を読んでくれて、担当希望を出してくれたのは奇跡的なタイミングでしたね。

T田:
そうですね。
個人的に、DAYS NEOでは慎重に担当希望を送るようにしているんです。作家さんのXやpixivの投稿を拝見したり、「どんな作家さんなのか」「他にどんな作品を描いているのか」はできる限り調べます。

僕は20年ほどアフタヌーン編集部に在籍していたんですが、アフタヌーンでは年に4回「四季賞」という新人賞があって。多い時は四季賞のたびに4~5人ずつ担当する新人作家さんが増えていくんです。そこに20年いたので、少なくとも200人以上の新人作家さんと関わってきました。

雨:
それは…すごい人数ですね。

T田:
もちろん常に200人同時に活動されているわけではないんですけどね。
ただ、僕がその作家さんを担当するなら他の編集者は担当できなくなってしまうし、自分が担当する人数が増えれば、一人の作家さんにかけられる時間やエネルギーは減ってしまう。だからDAYS NEOでも慎重に担当希望を送っています。

毎月500〜600作品ほどの投稿があるDAYS NEOのなかで、やっぱり「この人天才だ」とか「絶対に自分が担当したい」と思うのが、編集者が担当希望を送る第一歩なんじゃないかな。

 

「誰にも渡したくない」と感じた魅力

ーそんなT田さんが、雨さんに担当希望を送った理由を教えてください。

T田:
絵がめちゃくちゃ良かったですね。特にキャラクター、目の描き方に魅力を感じました。
そういえばインタビューを受けるにあたって『見福』を読み返してみたんですけど、記憶より背景が描かれていなくてびっくりしました(笑)。

雨:
そうなんですよ!!自分では恥ずかしくて、とても見れないです(笑)。

T田:
昔の自分が描いた作品って、そうですよね(笑)。
でも、改めていい絵だなあと思いました。グレースケールや削りで肌の質感・透明感が伝わるところとか、キャラクターの描き方が魅力的ですよね。”艶がある”というか。
あとは、やっぱり目の描き方が印象的だと思います。さっきも少し触れましたけど、時間とエネルギーをかけて描いている感じがして。虹彩や、横から見たときの黒目の忠実なふくらみの表現とか、レベルが違うなと思いましたね。

ーこの女性のカットとか、特にそうですよね。

T田:
ほっぺたの透明感の表現とか、表情とか、本当に上手い。いやぁ、いい絵だなあ。

あとは”ナワアミ”というトーンをたくさん使っているので目を引きますよね。登場人物の顔に”ナワアミ”を使うことって結構珍しくて。これってトーンですよね?手描き…ではないですよね?

雨:
トーンを使っているところもあるんですが、キャラクターはほとんど手で描いてます。

T田:
おお…すごいですね。”ナワアミ”って描くのがめちゃくちゃ大変なんですよ。すごい労力がかかるんです。それを手描きでやるっていうこだわり。すごいとしか言えません。
まさか”ナワアミ”を手描きされているとは思いませんでしたが、キャラクターの表現にかけているエネルギーを感じたのも、担当希望を出した理由のひとつです。

雨:
ありがとうございます。『見福』についてこうやって掘り下げてお話するのは初めてなので、なんか照れますね(笑)。

 

運とタイミングに恵まれていると思っています

ーおふたりがマッチングしてから連載決定まで、どのように進んでいったのでしょうか。

T田:
『月マガコミック大賞デビュー』のためにネームを切ってもらいました。最初からこれでいこう!って感じではなくて、何度か「違うネームも考えてみましょう」みたいな話はさせてもらったかな。

雨:
そうですね。最初は「人間が液状になって弾ける」シーンをメインにしたマンガを描いていたんですけど、話として複雑になってしまったんですよね。
そこから方向性を変えて、『承認人魚』を描きました。

T田:
完成までちょうど1年くらいでしたね。『承認人魚』では佳作を受賞したので、「次はトップの賞取ろうぜ!」って描いていただいたのが『KAGUYA姫』でした。『KAGUYA姫』は、雨さんの建築関係の知識が存分に活かされていますよね。

雨:
はい。木目の向きとか工具とか、そこは知見があったので物語として広げやすかったし描きやすかったです。

T田:
やっぱりフィクションの中にそういうリアリティがあると、読者に対しても説得力があっていい作品になると思います。結果、『KAGUYA姫』は準入選を受賞。この準入選で、雨さんは連載獲得にグッと近づきましたね。

『KAGUYA姫』より。主人公の顔に描かれたリアルな木目。

雨:
はい。コミックDAYSにも掲載してもらえて、読者コメントも今までよりたくさんもらえました。いい賞を取れると、それに比例してたくさんコメントがつくんだなあと思って、それが嬉しかったです。僕は「読者はどう思うんだろう?」というのがとても気になるタイプなので。自分がこだわって描いた部分の感想があるのは嬉しかったし、いろんな意見が聞けて勉強になりました。

T田:
これまでの活動を振り返ってみて改めて思ったんですけど、初作品から2年で連載開始って、かなり早いんです。雨さんの努力の賜物ですね。

雨:
正直なところ、自分では運とタイミングが良すぎるな、と思っています。T田さんから『カミユ+12』のお話をいただいたのも、ちょうど会社を退職する時でした。マッチングの時もそうですけど、運とタイミングには恵まれ続けていますね。

T田:
『カミユ+12』は原作の面白さに絶対の自信があるからこそ、この世界観を表現するのにぴったりな、「癖の強い・こってりとした味の濃い絵」を描く作家さんを探していました。雨さんの作品はまさにそこが強みだと思います。作画を担当していただけて、本当に良かったです。

雨:
ありがとうございます。T田さんには本当に色々お世話になっているんですけど、今回のインタビューに向けてオンラインミーティングの練習にも付き合ってもらって…。

ーこのインタビューのために、ですか…!?

T田:
雨さん、オンラインミーティングやったことなかったらしいので。2~3日前に事前練習しましたよね。

雨:
そうなんですよ。機械音痴だから、何度入っても音声が聞こえなかったりして。

T田:
「雨さん!雨さん!お~い!!」とかやってました(笑)。

ーなんと、それはお手数をおかけしました…ありがとうございます。

雨:
いえいえ。練習しておいてよかったです。

T田:
ね。オンラインミーティングの練習、やってよかったですね(笑)。

 

原作者と作画担当者、双方のこだわりが作品の面白さに繋がる

ーオンラインミーティングの練習の件で、おふたりがすでに信頼関係を構築されていることが伝わってきました(笑)。打ち合わせで作品の内容について話すときはどんな感じなんですか?

T田:
雨さんは、とても真面目に作品づくりをされる作家さんだと思います。『月マガコミック大賞デビュー』のネーム提出のときにもそれを感じていました。たとえば「オチのインパクトが弱い」とお伝えすると「フリやヤマに問題がある」ことを瞬時に理解し、修正してくれます。大規模な方向転換を含むアウトプットを安定して出してくれるところが、強みだと思っています。

雨:
その時は会社勤めだったので、平日の隙間時間と土日をどう使うか、が大切だったんです。編集さんがお休みの土日に頑張って執筆作業を進めて提出して、週始めにコメントをもらえるようにスケジュールを立てて取り組んでいましたね。

T田:
そういえば月曜に連絡をもらうことが多かったですね。

雨:
編集さんは基本土日はお休みなので、土日で自分がどれだけ頑張れるかを勝負だと思って活動していました。週始めの月曜日に修正verを提出すれば、見てもらえる時間をたくさん確保できるじゃないですか。なので基本は月曜提出を目標に進めていましたね。

T田:
ものすごく社会性がありますよね(笑)。僕としてはありがたい限りでした。

『カミユ+12』でも、雨さんの創作にかける姿勢と社会性には助けられていますね。
とても真摯に作品に向き合ってくれるので、正直ベースで意見交換をしながら作品をつくることができています。

雨:
こだわっている部分はしっかり伝えさせてもらっています。たとえば子供を描くシーンで「マンガ的に分かりやすいように頭身を低くしよう」という話が挙がった時も、「どうしてもこれ以上は頭身を下げられません」と言って自分の中で自然に感じる作画に変更させてもらったり。

T田:
原作・作画分業のチームだと、原作者と編集者に気を遣って、ご自身の意見を飲み込んでしまう作画担当者の方もいるんですよ。それって、表面上はうまく回ってるように見えるけど、結果的に作画担当者のモチベーションを下げてしまうし、なにより作品のためにならない。編集者としては全く望んでいないことなんです。さっきの頭身の話も、僕はどっちが正解とかではなく、選択の話だと思っています。

ーストレートで、とてもいいコミュニケーションですね。

T田:
僕は原作者のイメージと作画担当者のリアリティがぶつかるからこそ作品が面白くなると思っているので、雨さんみたいにストレートに意見をぶつけてくださるのは大歓迎です。チーム内での意見に振り幅があればあるだけ作品の深みも増します。雨さんは原作者と私に臆せずしっかりご自分の意見を伝えてくれるので、よい作品づくりができていますね。

雨:
(笑)。よかったです!

 

キャラの表情で感情を表現できたら、削れるセリフがある

ー『カミユ+12』は原作者・作画担当者・編集者それぞれのこだわりをぶつけ合ってできている作品なんですね。実際の制作はどのように進められているんですか?

T田:
まずは三重真流さんがネーム原作をつくります。その後、僕から雨さんにそのネーム原作を渡して、雨さんご自身がイメージする画角でネームを作り直してもらっています。

雨:
第一話はネームが出来たタイミングで、対面でT田さんとミーティングをさせてもらいました。その時は大ゴマを目立たせるために他のコマをかなり細かく割ってネームを切ったんですが、それだと無駄なコマができちゃうことがある、と指摘をもらって。それからは「流れ」を意識してコマを割るようにしています。
なので、実はページの中の総コマ数などは三重真流さんのネーム原作から変えていないことが多いです。

T田:
確かに、足し引きの余地がないほど原作ネームのレベルも高いですよね。そのぶん、特にセリフ関連で雨さんらしさを出していただいている印象です。状況説明のセリフがかなり削られて、すごくいいテンポになっていると思います。

雨:
そうですね。前にT田さんに紹介してもらった漫画作りに関する記事で、セリフは少なければ少ないほど読み手に伝わりやすいというものがあって。それが個人的にとても腑に落ちたので、意識していますね。

キャラの表情で感情を表現できれば、削れるセリフが出てきますから。

T田:
絵で語れる画力が素晴らしいです。心情をセリフに起こさなくても絵で表現すればいいって、実現するのはとても難しいことですからね。

雨:
きちんとできているかはわからないんですけど。ありがとうございます。

『カミユ+12』より。喜びが伝わってくる主人公の表情。

ーそこがマンガという媒体の面白いところですよね。
 ”キャラの表情”は『カミユ+12』でも、過去の作品でもこだわってらっしゃったんですか?

雨:
はい。自分自身も「感情が顔に出やすい」と言われることが多かったんです。マスクを付けてても「なんでそんなに笑ってるの?」って言われることがあったりとか。

T田:
すごいですね(笑)。

雨:
コミュニケーションにおいて、表情は感情を伝えるうえでとても大切なものだと思うんです。自分が読者としてマンガを読んでいるときも、キャラクターの喜怒哀楽が伝わってくるシーンが一番感情を揺さぶられます。
だから、T田さんが「主人公が泣いているシーンは好きじゃない」と言っていたときは「この人と一緒にやっていけるかな…」って少し不安に思ったんですけど(笑)。

T田:
(笑)。僕の中では、泣いているシーンって描くのにも相当エネルギーをつかうものだし、感情表現の最終手段…みたいな印象があるんですよ。クライマックスというかね。なので物語上よほど大事なシーン以外で使うのはあまり好きじゃないですっていうお話をしました。

雨:
今みたいに丁寧に理由を教えてもらって納得できたので、今も一緒にやれています(笑)。
T田さんも僕も、「キャラクターの表情は作品と読者にとって非常に重要である」という考えは同じです。だから、僕は『カミユ+12』の作画担当者として、キャラクターの表情には特にこだわって描いています。

T田:
『カミユ+12』では、コミカルなものからショッキングなものまで、多種多様な表情が出てきますよ。たとえばこの狂気を孕んでいる雰囲気も、1秒で伝わりますよね。

『カミユ+12』より。鬼気迫る主人公の顔。

雨:
このシーン、実はまるまる1回描き直したんですよ。アングルや表情も何度も描き直して、完成原稿になったって感じですね。

T田:
いいですね~。やっぱり時間とエネルギーを使っているシーンって伝わってくるものがありますよね。

ー先ほど仰っていた「読者の反応」も一種のコミュニケーションだと思うのですが、大切にされているきっかけはあるんでしょうか?

雨:
難しいですね(笑)。僕自身、実は対人コミュニケーションが得意ではないんですよ。話すのも得意じゃないし、人見知りもするし、会話も後から言いたいことが思いついたりする。

その点、マンガは長い時間をかけて作品にしていくことができます。だからその間にどれだけ自分のやりたいコミュニケーションができるか、を意識していますね。

現実でできないぶん、出せるところで自分の考えていることを表現出来たらいいなって思っています。

『カミユ+12』より。読者の感情を揺さぶる表情。

ー今後の読者とのコミュニケーションが楽しみですね!
 他に連載開始にあたり、楽しみにしていることなどはありますか?

雨:
楽しみなのはやはり周囲の身近な人のリアクションですね。実は家族に連載が決まったことを秘密にしているので、単行本が発売されたらネタバラシしようと思っています。

T田:
それは面白い!じゃあご家族の方は、今会社を辞めてそのままの状態だと思っているってことですか?

雨:
オンラインでアシスタントをしていると思っています。自宅での打合せでアシスタントさんに作業のお願いをするときは、家族にバレないように気を遣っています。

T田:
何ですかその気遣い(笑)。

雨:
毎回バレないかヒヤヒヤしてます(笑)。書店にふらっと立ち寄って「実は単行本出してたんだよね」とサプライズするのが楽しみです。

T田:
「これ俺の本なんだよね~」みたいな?YouTuberじゃないんだから(笑)。

ーエンターテイナーですね(笑)。

「面白いことが確定している」作品

ー最後に、『カミユ+12』の魅力を改めて教えてください!

T田:
これは直球で、雨さんの絵がとてつもない魅力だと思っています。この素晴らしい絵に、面白さが約束されたシナリオがついていること。本当にとんでもない作品になると思います。なかなかないですよ!

”勝ち確”みたいな表現を使うのは苦手ですが、本当に理想的な座組で制作できている作品です。

ーこれから作品内でさらに色々な表情や表現が見られると思うと、一読者としてとても楽しみです。

雨:
ありがとうございます。そう言ってもらえると、頑張り甲斐があります。

T田:
ぜひ楽しみにしていてください。感情が伝わってくるすごい絵がたくさん出てきますよ。

ー連載前のお忙しい中、ありがとうございました!

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