それはDAYS NEOから始まった #32 『男子校のくらげ先生』井上恭平先生×担当編集者インタビュー

それはDAYS NEOから始まった #32 『男子校のくらげ先生』井上恭平先生×担当編集者インタビュー

マッチング型マンガ投稿サイト「DAYS NEO」から連載に繋がった作者と作品を紹介する「それはDAYS NEOから始まった」、第32回!

今回は2025年1月にチャンピオンクロス編集部 吉川(以下、吉川)とマッチングし、2025年11月10日(月)よりチャンピオンクロスにて『男子校のくらげ先生』の連載を開始、2026年7月8日(水)に単行本 第1巻が発売となった井上恭平さん(以下、井上)にインタビュー。

井上さんの作品から伝わる “描きたいもの”に魅せられた担当編集・吉川氏。作家と編集者、それぞれの想いを丁寧に擦り合わせた作品づくりによって築かれた理想とも言える関係性が印象的でした。まさに二人三脚の歩み、ぜひインタビューでご確認ください!

『男子校のくらげ先生』
男子校に進学してしまい、灰色の高校生活を送ることになったと絶望していた図師だったが、そんな彼の前に天使が降臨した! …それは保健室の”くらげ先生”…。
図師はくらげ先生に会うべくあの手この手で保健室を訪れるが、いつもオトナの余裕な態度で躱されてばかり…。だが、そんなくらげ先生には生徒たちに知られてはならない”秘密”があり…!?
ミステリアスなくらげ先生と彼女を取り巻くオバカ男子高校生たちとの、王道学園コメディ開幕!!
井上恭平
2025年1月 DAYS NEOに『男子校のくらげ先生(ネーム)』を投稿。
2025年11月10日 チャンピオンクロスにて『男子校のくらげ先生』の連載を開始。
チャンピオンクロス編集部 吉川
チャンピオンクロスでの歴代担当作品は『瞳ちゃんは人見知り』『僕の生徒はオトナギャル』『魔王の娘、すごくチョロい。』など。
2025年1月 DAYS NEOにて井上恭平さんとマッチング。


本インタビュ―は作品のネタバレを多く含みます。
ぜひ『男子校のくらげ先生』を読了後にお読みください!

“男子校”というコミュニティを描きたかった

―DAYS NEOに投稿したきっかけを教えてください。

井上:
DAYS NEOさんのことはマンガ家の知人から聞いて知ったんですが、ネーム投稿OKというところが個人的にはすごく魅力的でした。色々な編集部とやりとりをしている中で、世に出ていないネームがたくさんあって…。それを放置しているのはもったいないなと思ってたんです。

編集部や読者層によって、作品の評価軸って違ったりするじゃないですか。なので、ある編集部ではダメでも別の編集部なら引っかかるかもしれないと思って、投稿してみました。

―ありがとうございます。DAYS NEOをご利用される前から、色々な編集部に持ち込んでいたんですね。

井上:
はい、持ち込みをしまくっていました。とにかく眠っているネームが多すぎたので…。自分から積極的に動かないと、と思っていた時期だったんです。

ただ、DAYS NEOに投稿されたのは『男子校のくらげ先生 「ネーム」』のみですよね。多数あるネームの中で、なぜこの作品を選んだんですか?

井上:
周りの人から評価が高かったのと、自分自身、続きが描きたいと思っていた作品だったんです。いきなりたくさんの作品を投稿するよりも、1つずつ着実にやっていったほうがいいかなと思ったのもあって、思い入れのある『男子校のくらげ先生 「ネーム」』を最初に投稿しました。

そこから色んな作品を投稿していこうと思っていたんですけど、ありがたいことに1作品目で4人の編集者の方からお声がかかって。なのでDAYS NEOの投稿は一旦ストップしました。

―4人の編集者が「一緒に連載企画を考えたい!」と思う、面白い作品だったということですもんね。周りの方からの評価が高かったのも納得です。

井上:
当時、連載までつながらずに焦っていた部分もあって、担当希望やメッセージが1件でもくればいいなという心構えで投稿したんです。変な話、あまり期待していなかったというか。なので、本当にありがたかったですね。

吉川さんが『男子校のくらげ先生 「ネーム」』に担当希望を出した理由を教えてください。

吉川:
非常に面白かった、に尽きますね。今のマンガの流行も捉えつつ、井上さん自身の味が伝わってくる作品だと思いました。読んですぐ、ぜひ連載に向けて一緒にお仕事をしたいなと思ったことを覚えています。

なので「もう何人かお声がけしているから遠慮しておこうかな…」とか言ってらんないなと。「我こそは!」という感じで手を上げさせていただきました。

特にどのあたりが刺さったんですか?

吉川:
まず、くらげ先生というキャラクターがよかったです。男子校の保健医の女性という設定もいいですし、男子高校生を相手にするときは大人の余裕を感じさせるのに、実はめちゃくちゃ初心だったり。とにかく魅力的なキャラクターでした。

加えて、男子高生たちの絡みがめちゃくちゃ面白かったんですよ。「こいつら、すごく少年マンガらしいギャグをやっているな」って(笑)。マンガで描く男子校って“こう”だよなっていう、フィクションの中のリアリティを感じました。

女性キャラクターを魅力的に描ける作家さんはたくさんいると思うんですけど、脇を固める男子高生たちをすごく楽しく描けているところに、大きな個性を感じました。そしてこの部分こそが、『男子校のくらげ先生』の見どころになる!と思いました。

『男子校のくらげ先生』 第1話より。
大人の余裕を感じさせるくらげ先生と、それに沸く主人公たち。


当時の記憶がそのまま残っているかのような熱量ですね…!

井上:
こんなに熱く作品の魅力を語っていただけるのは、やっぱり嬉しいですね(笑)。

くらげ先生というキャラクターはもちろんなんですけど、個人的なこだわりを言うと“男子校”というコミュニティを描きたかったんです。僕は共学出身なので、男子校にすごく憧れがあって。男同士が集まって頭の悪いしょうもないノリで盛り上がっているのがすごい好きなんですよね。

「男子校に行きたい」っていう憧れをそのまま投影したマンガでもあります。一方で男子校出身の友人はみんな「共学に通いたかった」って言いますし(笑)。男子校出身の人たちにも、そういう気持ちを懐かしく思ってほしい。加えて「こういう先生がいたらな」っていう自分の中の憧れを詰め込んだ作品です。

私は男子校出身で、自分の母校に愛着もありますが…やっぱり共学への憧れや嫉妬はありますね(笑)。

吉川:
私も井上先生と同じく共学出身なので、男子校には憧れがありまして。でも男子校出身の友人にそんなことを言おうものなら、口を揃えて「何を贅沢なことを言っているんだ!」って袋叩きにされますね(笑)。

すごく楽しいんですけどね。『男子校のくらげ先生』を読ませていただいて、「こういう雰囲気あったなあ」って、共感できてしまいます。

井上:
ありがとうございます。

吉川:
そういった感覚だったり、男子校ならではのノリっていうのが『男子校のくらげ先生』にはすごく詰まっているんだろうなと思います。今私たちがしたような会話を、作中に出てくる男子たちは大人になってもやるんだろうなと思うんですよ。

卒業して何年も経ってますけど、未だに当時の女性教諭の話はしたりしますね(笑)。

井上:
やっぱりそうなんですね(笑)。

吉川:
先ほどお話したとおり、井上先生も私も共学出身なので、この作品の制作陣には男子校出身者がいないんです。なので作品づくりのために、想像力を働かせている部分が多くあって(笑)。

井上:
こういった生の声を聞けるのはすごく貴重なので面白いですね。

吉川:
逆に男子校出身者がいないのもよかったのかなと思ったりもするんですよね。空想の男子校のノリをフィクションという形で、上澄みをうまく掬えているというか。

リアルを突き詰めたら「こんなんじゃないよ」と言われるかもしれないところを、うまい具合に避けて作品にできているところもあると思います。

自分の作品の強みをいちばん理解している人と組みたい

担当希望を送っていた4名の中から、吉川さんを選んだ理由は何だったんですか?

井上:
他の編集者の方も、アドバイスも含めて長文で熱量の高いメッセージをくれていたんです。それにすごく納得感もあったんですけど、吉川さんは僕が意識的に書いたところを的確に褒めてくださっていて、すごく嬉しかったんです。

自分の作品の強みをいちばん理解してくれる人と組みたいなと思いまして、吉川さんの担当希望を承諾しました。

吉川:
ありがとうございます。井上さんの作品からは、読んでいて「この人はきっとこれが描きたいんだろう」というのが滲み出てたんですよね。

DAYS NEO投稿作『男子校のくらげ先生 「ネーム」』
担当編集 吉川氏→井上さんへの担当希望メッセージ。
当時も今も変わらない熱量で思いの丈を伝えている。


吉川さんが明確に“描きたいもの”として受け取れるくらい、魅力的に男子高校生を描けた理由は何だったんでしょうか?

井上:
うーん…難しいですね。コミュニティというものがすごく好きなので、「この空間に行きたいな」というもの以外を描く気がなかったからかもしれないですね。

DAYS NEOさんに投稿したときのネームって、実は主人公の名前すら出てないんです。「コミュニティを描く!」ということしか考えていなかったので、他の情報は何も考えてなかったんですよね。

コミュニティを描くことへのこだわりにはなにか理由があったんですか?

井上:
そもそもマンガを読むのが好きなんですけど、どの作品でもいちばん好きだと感じるのはキャラクター同士のやりとりなんですよね。好きなキャラはもちろんいるけど“推しキャラ”とかではなくて、グループが好きみたいな感覚です。箱推し、みたいな感じですかね。

男子校に憧れを持っているのもそうですし、学生時代に仲間内でわいわいするのが楽しかったというのもあるので、“安心できるコミュニティ”というのが自分の中で尊いものになっているんです。そういうものに魅力を感じているのが大きい気がしますね。

なるほど、井上さんが「ここに行きたい」というコミュニティを描くからこそ結果的に魅力的なキャラクターが生まれるんですね。

吉川:
そう!この作品、いい子しかいないんですよ。それがすごくいいんですよね。

『男子校のくらげ先生』 第1話より。
自分なりのモットーのもと、行動している主人公・図師。


井上さんがこの作品で描いてみたいものを「強み」として吉川さんが受け取ったというのは、マンガ家と編集者の関係として、とても理想的に思えます。

吉川:
とても光栄なお話です。編集者として自分が面白いと思ったものと、作家さんが素直に「描きたい」と思ったものがうまく合致できたことが、マッチング成立→連載決定という流れに繋がっていったんじゃないかと思っています。

本当に“マッチング”という言葉がぴったりですね!

びっくりするスピードでの連載決定

マッチング後、お互いの印象はいかがでしたか?

吉川:
井上さんはめちゃくちゃ素直で、やりたいことと面白いと思うことを素直に表現してくださるんですよ。打ち合わせを重ねていくなかで感じたのは、エンタメとして面白いシーンを切り抜いて表現するのがすごく上手でいらっしゃるなあというところですね。

井上:
ありがとうございます。ちょっと上から目線みたいになってしまうかもしれないんですけど、私は吉川さんに対しては、すごい有能な方だなという印象を持っていました。

ネームの修正点を伝えてくれるときも、すごく納得感があるんです。自分を含め大体のマンガ家さんがそうだと思うんですけど、理解できないものは描けないんですよ。吉川さんは「どんな理由でそこを修正したほうがいいと思ったか」を言語化して教えてくれるから、理解できるし納得できる。だからネームの修正にすぐ取り掛かれるんですよね。本当にありがたいです。

吉川さんには素直って言っていただいたんですけど、僕は結構ひねくれている部分もあるので…。吉川さんがめちゃくちゃ分かりやすい指摘をくれるから素直に受け取れてるんじゃないかな、というのが個人的な感想です。

吉川:
ありがとうございます!

井上:
あとは修正点だけじゃなく優れているところも伝えてくれるので、モチベーションも上がりますね!

お世辞抜きで褒めてもらえるのって、「この方向性は正しかったんだ」っていう指針になるので、大事だと思うんですよね。そのおかげで、修正をしても軸をぶらさずに作品を組み立てることができます。いい方とマッチングできたなあっていう実感がめちゃくちゃありますね。

吉川:
こんなに褒めてもらっちゃっていいんでしょうか…!編集者ってあまり褒められることがないので、もったいないお言葉をこんなにいただけて、嬉しいです(笑)。

よい関係性ということが伝わってきます。連載決定まではどのように進められたんですか?

吉川:
DAYS NEO投稿作の『男子校のくらげ先生 「ネーム」』の完成度が高かったので、続きとして2・3話のネームを制作していただきました。そのネームをチャンピオンクロス編集部内で見てもらったら「面白いからやろう」と大盛り上がりして、そのまま「はいスタート!」みたいな感じで…。すごくスムーズに進んだと思います。

井上:
かなりスピード感ありましたよね。ありがたい限りです。

吉川:
こんなに上手く進むことある?ってくらい、びっくりするスピードで連載決定しました。

連載を目指すときって、マンガ家さんのこれまでの作品を読ませていただいて、打ち合わせの中でどんな作品が好きか・どんなジャンルが好きかとか、人となりを知っていって作品の方向性を決めていったりするじゃないですか。

そのあと「どんな企画をつくる?」から始まって、今までの作品のブラッシュアップか、全く新しい作品をつくるか検討する。そのあと編集部に提出してみる→連載獲得のためのフィードバックをもらう→また修正する…それでもダメなら全く違う作品を1からやってみる。そんな繰り返しがしょっちゅう起こりえると思うんですが…。『男子校のくらげ先生』では、今言ったような提出と修正のやりとりが一切なかったんですよ。

一回目のネーム提出で、即・連載決定されたんですか?

吉川:
そうなんですよ。最初から「誰に向けた作品か」「読者にどんな楽しみ方を求める作品か」といった、エンタメの大事な部分みたいなものが押さえられていたので、すぐ連載が決定したんじゃないかな。

『男子校のくらげ先生』 第2話より。
些細な会話もマウント合戦に変わる空間を切り取った一コマ。


これは私の勝手なイメージなんですけど、秋田書店さん、特に「チャンピオン」系列の編集部は割と男くさい作品を多く出版されているイメージがあります。

吉川:
おっしゃる通りだと思います(笑)。

井上:
私も、正直そういうイメージはありました(笑)。読者層も男性が多いイメージですね。

吉川:
そうですね。編集部員からの意見で多かったのが、やはり「男子高生のバカらしさが非常にいい」というものでした。くらげ先生の魅力はもちろんなんですけど、「男子たちのやりとりがめちゃくちゃ面白いおかげで、ずっと読んでいたい空間になっている」という感想がすごく多かったです。

DAYS NEOさんに投稿されたネームを読んだときに私が感じた面白さは、“誰が読んでも伝わる面白さ”だったんだという確信を得た瞬間でした。

自分の描きたいこと・やりたくないことへの配慮を感じる提案がありがたかった

連載が決まった後、ネームをブラッシュアップしていかれたんですよね。編集部からはどのようなフィードバックがあったんですか?

吉川:
「この空間に行きたいな」「男子校という舞台に面白さがあるな」というような、男子校コミュニティならではの面白さがこの作品の強みなのは前提として…。

やっぱりこの作品でいちばん大事なのは、タイトルにもある通り“くらげ先生”なんですよね。読者がみんなくらげ先生のことを好きになってくれるように、毎話のストーリーを重ねていきたい。だからこそ、「くらげ先生の魅力をより高めるためにどうしたらいいか」は編集部の中でたくさん意見を聞きましたね。

編集部からのフィードバックはどのように作品に反映していくんですか?

吉川:
くらげ先生の魅力がしっかり伝わることを軸にしよう、という方向性を井上さんにご提案しました。くらげ先生が生徒たちを冷たくあしらうところも、たまに見せる優しさ…つまり“くらげ先生からのご褒美”は、すごく大事にしたいところです。どちらも読者に魅力を伝えるには重要なシーンになります。

『男子校のくらげ先生』 第2話より。
くらげ先生の、生徒想いな一面が垣間見えるシーン。

吉川:
実際、編集部からは「読者に向けて、くらげ先生のサービスシーンをもっと増やしたほうがいいのではないか」という意見が出てきました。そのためには、お色気要素のある「こんな展開待ってました!」というカットをある程度つくっていかなきゃいけない。

でも、井上先生はそれをしたくないんだろうなと思ったんです。もし描きたいんだったら、きっと最初からそういうシーンを盛り込んでネームを作っているはず。

とはいえ編集部の意見も編集者としてすごく理解できるので、“図師くんの妄想を可視化する”というご提案をしました。ちょっとトリッキーなんですが、くらげ先生自身がそういう行動をしているわけではなく、あくまで図師くんの妄想である、というテイでご褒美シーンを描けないか、と。

井上:
このご提案、すごくありがたかったですね。吉川さんがおっしゃった通り、僕はくらげ先生にあんまりスケベな要素を付与したくなかったので。

ただ“図師くんの妄想として描く”っていう話を聞いたとき、「男子高生の頭の中ってこんなもんだよな」とすごく腑に落ちたんです。くらげ先生に直接お色気要素を足すのではなく、妄想の中でお色気を見せる。自分の描きたいこと・やりたくないことへの配慮がめちゃくちゃあったご提案だったからすんなり描けましたし、配慮自体がすごく嬉しかったです。

井上さんの描きたくないものにも配慮しつつ、商業作品として必要な要素を作品に盛り込む…すばらしいアプローチですね。

吉川:
妄想であるがゆえに、ありえないくらげ先生というのが見れる。そこが非常に素晴らしいですよね。

『男子校のくらげ先生』 第2話より。
主人公・図師の妄想の中で、彼を襲うくらげ先生。


吉川:
井上先生が“男子高生らしい・アホくさい妄想”の切り出し方がすごくお上手なのも、妄想を可視化するアプローチがうまくいった大きな理由だと思います。大人になっちゃったら意外と妄想しよう!と意気込んでも、リアルがよぎってしまってなかなか難しいじゃないですか(笑)。そこを童心に返って案を出してくださるので、読んでいてすごく面白いんです。

くらげ先生のことも男子校のコミュニティもどちらも好きになってもらうって難しいことだと思うんですが、今のお二人の話を聞いて、くらげ先生という作品の中でそれが自然に行われている理由が分かった気がします。

吉川:
やっぱり、井上先生の軸がブレてないからだと思いますよ。

吉川さんが思う、井上先生の軸とは何ですか?

吉川:
男子高生たちは「あんな美人に彼氏がいないわけないだろう」とか好き勝手に妄想するんですけど、当のくらげ先生自身はずっと“男性慣れしていない、初心な女性”なんですよね。大人の女性の対極にある、もう一つの夢のような存在でもある。

くらげ先生というキャラクターに対して「この人はこうだからこそ可愛い!」という軸が全くブレないんです。その筋が通っているところが、くらげ先生という存在をより魅力的にしているんだと思います。

『男子校のくらげ先生』 第1話より。
くらげ先生の意外な一面が読者に伝わるシーン。


井上:
もちろんキャラクターの成長や変化って大事だと思うし描いてみたいんですけど…やっぱり自分が一番描きたいのはコミュニティなんです。少し過激な発言かもしれないんですが、コミュニティが崩壊するのって大体恋愛のせいだと思うんですよ。

同じコミュニティの中で誰かと誰かが付き合ったりすると、コミュニティ自体が崩壊してしまったりするじゃないですか。この作品の中で登場する関係性は、そういうものに発展をさせたくないんですよね。だからくらげ先生を生徒の誰かと恋愛させましょうとか言われていたら、僕は喚き散らしてたと思います(笑)。

くらげ先生が男子高生に媚びるっていうのは解釈違いなので、そういった意味では絶対に変わってほしくない。そこは断固とした軸はあるかもしれないですね。そういう気持ちをプラスに捉えてもらえているのはありがたいです。

吉川さんが担当編集として井上さんの描きたいものを尊重していること、それに応えるように井上さんが作品づくりをしているからこそ『男子校のくらげ先生』のよさが最大化されていることが伝わってくるインタビューでした。 最後に、作品のおすすめポイントを教えてください!

井上:
男子高校生たちがしょーもない熱量でくだらない事を全力で行い、それをあしらいつつも、毎回振り回されてしまうくらげ先生。そんなキャラたちが形成する、見ていて楽しいコミュニティです!

この空間に居たいと思えるようなマンガを目指して描いております!皆様にも楽しんでもらえたら嬉しいです。

吉川:
“くらげ先生”という、男子高校生が男子校という場所で夢見るファンタジーな存在はもちろん、一方でその彼女に群がるリアリティ溢れる男子高校生たちの日常の一幕…。どちらも最高に楽しめる形でお贈りできる、素敵なコメディに仕上がっていると自信を持って言えます。

時にはゲラゲラ笑いながら、時にはうんうんと頷きながら、楽しんでいただけければと思います。よろしくお願いいたします!

『男子校のくらげ先生』は、チャンピオンクロスにて好評連載中!
単行本 第1巻は7月8日(水)より発売中!

作品への応援コメントもお待ちしております!
https://championcross.jp/series/844d320624b27